求職活動や失業保険申請など、労働関係のあらゆる窓口として利用されている職業紹介所。
通称ハローワークと呼ばれ、労働者の速やかな就労を支援しています。
しかし、このハローワーク、求職支援を謳っていますが、その実態はあまり好ましくはないという噂がまぁ多い…
ハロワは求人詐欺の温床
転職希望者の間では、ハローワークは極力利用しないのが常識となっています。
今回は更なる被害者を出さないように、「求人詐欺」の概要とその対処法を綴っていこうと思います!!
求人詐欺申し出件数とその推移

求人詐欺とは、偽りの求人で入社させた挙句、履歴書を人質にとって強制的に泣き寝入りさせるブラック企業の専売特許です。
この人身売買に引っ掛かると将来が危ぶまれるうえに、経歴に傷がつくことを盾にこき使われる未来が訪れてしまいます。
| 30年度 | 29年度 | 28年度 | 27年度 | 26年度 | |
| 申出等の件数 | 6,811件 | 8,507件 | 9,299件 | 10,937件 | 12,252件 |
| 参考: 新規求人件数 | 6,600,951件 | 6,468,438件 | 6,161,398件 | 5,835,295件 | 5,553,055件 |
こちらの表は、平成26~30年度の労働条件に関する「申出等の件数」と「新規求人件数」の推移をあらわしています。
新規求人件数は右肩上がりに上昇、申し出件数は降下を続け、5年間で約半数に減少したとされています。
年々申出件数は減っているようですが、未だに数多くの申出があるのが現実です。
泣き寝入りを含めると、実態は把握できないに等しい状況となっています。
申出ごとの件数と割合

以下に示す表は、「申出の記載内容」と「その件数と割合」を示しています。
実際の内容は容易に想像できるものばかり、求人詐欺の典型的事例です。

具体的な事例
・正社員として募集をかけていたが、実際は契約社員やアルバイトだった。
・月収20万円とされていたが、実際は「基本給16万+固定残業代4万」だった。
・基本給20万円という話だったのに、実際は「基本給16万+手当4万」だった。
・週休2日制と記載されていたが、1日しか休みがなかった。
・時給1100円と書いていたのに、1000円しか貰えなかった。
・交通費支給2万円まで(規定あり)という求人に応募したが、規定が現実的なものではなく、遠方からの通勤なのに全く支給されなかった。
・社会保障完備ではなかった。
私たちがハローワークで発行する求人票は、一見、重要資料であるように思われますが、実はアレに大したは責任は伴いません。
重要なのは、労働条件を通知する「労働条件通知書」または「雇用契約書」であり、求人票に虚偽記載があろうとも「通知書内容が労働の実態と相違ない」のであれば、事実上、放置されがちな実態があります。
ハロワにおける求人詐欺対策の仕組み

基本的には、問題があれば指導、その後、悪質だと判断されれば労基と連携、罰則を考えるという方向性です。
ただ、これは申出がないと動きません。
ブラック企業にこれ以上、時間を使いたくない、さっさと次を探すという求職者が多いことと思います。
なので、実態は未だにブラックボックス化されているでしょう。
申出をした場合、一応、指導をしたという旨は届くことがあるそうですが、2024の申出3294件のデータより、
『求人票の内容が実際と異なる』 1478件
『求人者の説明不足』 932件
『言い分が異なり要因特定できない』 373件
『求職者の誤解』 364件
これは重複計上もあるようなので、実態はその限りではないみたい。
要は、認識違いを理由にした抜け道もそれなりにあることが示唆されます。
ハロワで求人詐欺が横行する理由

ハローワークにブラック企業の求人が多いのは、なるべくしてそうなっているからです。
そもそもハロワは「雇用機会の確保」を目的にしています。
それを最優先にしています。
であれば、求人を担保することが優先され、条件の適正化は後回しになるのは自然なんです。
これはハロワ職員が悪いと言っているのではなく、システム自体がそうなっているからです。
求人詐欺が横行する理由を以下に示します。
企業は求人を無料掲載できる
ハロワでは「雇用機会の確保」を目的としているので、企業は無料掲載が可能です。
資金面で余力のない企業や、できるだけ安く雇って利益を確保したい企業が多く掲載しています。
そもそも余力が無いため、条件は悪くなりがちです。
無数の求人がある中で、自社を選んでもらうには「盛る」という安易な判断が実行されうる。
転職エージェントを利用すると多額の採用費がかかるし、広告を出し続けたとしても検索順位の上側に固定するには追加費用を要求されることも少なくない。
金をかけても良い人材がほしい企業、拡大のために大量採用したい企業が転職エージェントの上位枠を金に物を言わせて埋める構造になっており、零細企業にとってはエージェントは現実的ではない媒体となっています。
ハロワは有効求人倍率を気にしている
厚労省の資料には、「求人事業者を訪問し、求人提出を依頼」と明記されている部分があります。
ハロワは求人開拓を行っており、市場に求職者が出ていける社会を維持しているのです。
その指標として重視されるのが「有効求人倍率」であり、求人数に対して、求職者がどれくらいいるのかで判断されます。
有効求人倍率 = 有効求人数 ÷ 有効求職者数
同じ会社の求人が沢山出ていることがあります。
営業、配送、事務…… それぞれ別求人として出ていますよね。
その求人元は同じ会社であり、待遇面も似通っている傾向にあります。
すなわち、求人の数だけ、企業があるわけではない。
そして、この有効求人倍率というのは、転職市場全体の話ではなく、あくまでハローワークに登録されている数字ということも理解する必要があります。
そう考えると、求人数に比べて選択肢は思ったほど少ないことが分かると思います。
求人詐欺に対する罰則が軽すぎる
労基法15条1項では労働契約を締結する際の労働条件を明示する義務を定めています。
そして、2項では、
明示された労働条件が事実と違えば、労働者は即時に契約解除できる
職業安定法65条では、
6ヶ月以下の拘禁刑、または30万円以下の罰金
ここで問題なんですが、罰則がめちゃくちゃ弱いんです。
そもそも30万なんてもの業種によっては1ヶ月で回収できてしまう。
だったら、偽りの求人で入社させ、差分をとったほうが利益になるんですよ。
求人詐欺に引っ掛からないためには?

そもそもハローワークは利用しない
意図的に求人詐欺を行う会社は、資金繰りが厳しく、採用に十分なお金をかけられない中小企業に多く見受けられます。
ハローワークで求人詐欺が横行する理由は以下の6点。
❶数十万払ってやっと掲載できる転職エージェントとは違い、ハローワークは無料で掲載できるため、質の悪い企業も集まりやすい。
❷ハロワは有効求人倍率を気にしており、企業に「求人を出してくれ!!」とお願いしている立場でもあるので、強気には出れない部分もある。
❸ハローワークは厚生労働省設置法第23条に基づき「国民に安定した雇用機会を確保すること」を目的に設置されているため、求人詐欺を取り締まり強化よりも、求人数確保を優先している。
❹求人詐欺に対する罰則は「六月以下の懲役又は三十万円以下の罰金」と非常に緩いので抑止力になっていない。
❺求人票と実際の雇用体系違っている場合でも、労働条件通知書の指導で留まることが多く、国は契約詐欺をある程度許容している。
❻「求職者からの申出でなければ契約詐欺の実態を確認できない」という事後報告システムを前提に求職活動が行われおり、取り締まり強化もなされないという現状から、被害者が後を絶たない当然。
求人詐欺は横行すべくして横行しているため、その改善が見込めない現状では、ハローワークを使わないことが求人詐欺に対する最大の回避策だと考えます。
雇用契約書のある会社を選ぶ
雇用契約書には提出義務がありません。
法的には労働条件を通知する「労働条件通知書」を提出すれば、雇用契約書は出さなくてもいいんです。
労働条件通知書は使用者が労働者に対して一方的に労働条件を通知するものであるのに対し、雇用契約書は使用者と労働者が合意し、著名・押印した後、お互いに保管しあう契約書です。
「一方的に通知するもの」と「合意の上保管し合うもの」
その性質上、提出義務がない雇用契約書をわざわざ用意するという行為は、求職者と円滑なコミュニケーションを図っていきたいという気持ちがまだあるように感じます。
逆に雇用契約書を用意しない会社、労働条件の説明を避ける会社というのは、求人票と実働条件の相違を確認されては困るからあえて説明を避けるワケです。
前述したように、労働条件通知書の内容が正しければ、求人票に嘘を書いても痛くないので、それを悟られないようにシレっと契約を済まそうという会社には最大限の警戒をしましょう。
求人詐欺は騙す方が100%悪いです。
ですが、その存在を知らないことや見破れないのは自身の責任、いくら相手が悪かろうが責任は100%自身が負うことになるんです。
オープンワークスや社畜ジャパンなどの口コミを利用して、そもそも悪い噂が沢山ある所には極力近づかない。
もしくは、自営業という生き方を選ぶ。
本質的には、雇用である以上、納得した人生を送れる確率は極めて低いと考えます。
ただ、自営業は労働市場の構造上、極めて厳しい戦いとなりますので、計画的に行ってください。
後悔するのは自分です、他責にしても誰も助けてはくれませんので、求人詐欺には気をつけましょう(^^)


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